こんにちは。
Neighbors Next U26 Project
統括部の江副(えぞえ)です!
私たちは
「人と人とのつながりから都市の社会問題にアプローチすること」
をテーマに、日々活動しています。
活動する中で、都市や住宅、
人と人とのつながりの重要性などをもっと学び、
発信する必要があるのでは、と感じるようになりました。
そこで!
このブログを通じて、under26(26歳以下)の私たちなりの切り口で
これらについての情報を発信していきます!
—第1回— 団地におけるこれからの暮らし方
- 集合住宅を語るとき、団地なくしては語れない
第1回の今回は「団地」について取り上げます!
集合住宅を日本に普及させたのは間違いなく
団地の影響が大きいのではないでしょうか。
そんな「団地」を学ぶことで、
集合住宅の課題やこれからの展望を考えていきます。
- そもそも「団地」って?
第二次世界大戦後、日本の住宅不足は深刻でした。
またその後の第一次ベビーブーム(団塊の世代)、
高度経済成長を通して、都市部に人口が集中し、
住宅供給の問題は待ったなしの状況にもなりました。
そこで、1955年に日本住宅公団が設立され、
1960~1980年前後に都市部で働くサラリーマンに
良質な住宅を大量に供給するため、都市近郊を土地開発し、
集合住宅の建築を行いました。
それがいわゆる公団住宅…つまり「団地」です。
ちなみに「団地」の語源は、
「一団の土地」または「一団の地域」からきているそうです。
参考:UR都市機構集合住宅歴史館
http://www.ur-net.go.jp/rd/history/
- 「団地」の課題
しかし、現在存在している団地の多くは、
建設当時の住宅供給課題とは反対で、
築40~50年という老朽化、設備・間取りの古さ、
また、住民の高齢化という多くの課題を抱えています。
例えば、建物の老朽化により、排水管や外壁、
設備に不良が出ると、改装に大きなお金がかかります。
また、住民の高齢化に伴い、階段の昇り降りの負担や骨折、
お1人で暮らす高齢者が室内で孤独死してしまう、
といった問題も発生しています。
高齢化や老朽化により、住民の少なくなった団地では、
地域における人と人とのつながりの喪失しがちです。
地域のつながりが喪失することによって、
地域の防災力の低下や資産価値の減少などの問題にも
つながっていきます。
- 新しい暮らしを提案する「団地」へ
しかし、いま「団地」では、上に挙げた課題を解決し、
これからの新しい暮らしを提案しようとする
取り組みも多くあります。
例えばリノベーション会社とのコラボレーションによる
シェア型賃貸住宅や、退去時の原状回復義務を一部緩和し
壁紙や棚付けなどを自由に行えるDIY住宅などがあります。
参考:観月橋団地プロジェクト
また、外出に苦労する高齢者や子育て世帯の方のために
自治会で運営している「団地タクシー」というのもあります。
団地に住む元気な居住者と、地域の若者がボランティアとして
こぎ手を務めることで、地域に笑顔が生まれ
支え合いの絆が強くなっているのだとか。
参考:UR PRESS vol.36
http://www.ur-net.go.jp/publication/web-urpress36/case1.html
高度経済成長とともに発達した団地ですが、社会情勢が変わり、
そのあり方や使い方も変わっていくのかもしれません。
- まとめ
いかがでしたか。
「団地」の名前は知っていたけれど
実はよく分からないという方も多いのではないでしょうか?
私自身も以前は「団地」と聞いて
ちょっと暗い、地味いうイメージがありました。
しかし、DIYの物件や地域での支え合いのことを知り
今では「団地」は明るくて楽しそうな場であると感じています。
今回取り上げたこと以外にも、
「団地」は新しい取り組みとして様々なことを始めています。
(ヤギによる団地内の除草など!)
参考:まちに優しいヤギ除草
http://www.ur-net.go.jp/shakai-kankyou/kankyo-tech/jirei/yagi.html
また機会があればこの他の「団地」の取り組みも
取り上げていきたいと思いますので楽しみにお待ちください!
「団地」に興味が湧いてきたら、
まずは皆様の近くにある「団地」を、見に行ってみませんか?
参考:新しい暮らしを創る団地再生~MUJI×UR
団地リノベーションプロジェクト
http://www.homes.co.jp/cont/press/rent/rent_00143/