「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」登壇レポート


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こんばんは!U26事務局の八ッ本です!

今回のブログでは、1/26に行われた「次世代グローバルリーダー事業」で登壇した八ツ本より、当日のレポートをお届けします◎

なんと、世界のU26世代とともに「都市の社会課題と住まい」について考える機会をいただいたのです!

■次世代グローバルリーダー事業とは

「次世代グローバル事業」とは、国際化の進展する各分野でリーダーシップを発揮することができる青年を育成することを目的として、世界各地から集まった外国青年とのディスカッションや文化交流を行う、内閣府主催の事業です。

(参照:http://www8.cao.go.jp/youth/kouryu/boshu/globalgai.html

中でも今回U26で登壇する機会をいただいたのは、「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」というプロジェクト。

“地域づくりコース”に参加し、

「日本の街づくり、住まい方を学びたい」

「社会問題と解決案を知りたい、そして自国で活かしたい」

という想いを持つ1831歳の若者(20代前半中心)・約45 11ヵ国の方の前でお話をさせていただきました。まさに、世界のU26世代!
プレゼンテーションの内容は以下の通り!

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<アウトライン>

1.日本の住まい

(1)住宅の種類
(2)戦後の人口動態
(3)都市と地方の違い

2.日本の都市の社会課題
(1)無縁社会と孤独死
(2)少子高齢化社会

3.Neighbors Next U26 Projectについて
(1) 活動目的と概要
(2) 提案例
(3) どうしてこのプロジェクトに関わっているのか

これらの内容を、統計データや自分自身の経験に基づいてプレゼンしました。

■ドキドキの英語プレゼン、その反応は

当日のプレゼンは、国立オリンピック記念青少年総合センターの大きい会議室で行われました。

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思った以上に多くの聴講者が集まり、慣れない英語のプレゼンテーションということもあって、私も、もう一人の登壇者であるU26メンバーのやまりょうさんも、(めずらしく)緊張…。

 

せっかく練習した英語の発音も自己紹介の段階で噛んでしまいましたが(笑)、約40分間のプレゼンテーションをみなさん集中して聞いてくださいました。

その後、質疑応答の時間へ。

ファシリテーターの方の ”Do you have any question?” のあと
しばしの沈黙…、

どきどきしながら待っていると、1人の方が手を挙げました。

最初の質問の内容は、

「様々な社会課題がある中で、あなたたちはどうしてこのプロジェクトを選び、住まいを通したアプローチをしようとしているの?」

というものでした。

 

この質問に対して、私とやまりょうさんがそれぞれ、U26プロジェクトに関わっている個人的な動機や想いを話すことになります。

 

私自身は、大学時代に子どもの貧困問題を学び、地域ぐるみの子育ての必要性を感じたこと・住まいを通し地域で「助け合い」の関係を育みたいと考えたことを話しました。

一方的に誰かが誰かを“助けてあげる”のではなく、困った時には“おたがいさま”で支え合うことが大事だと思う、と拙い英語で話し、どこまで伝わっていたかわかりませんが、率直な想いを話したことで会場の雰囲気が一気に温まったように思います。

 

そのあとは、途切れることのない質問の嵐となったのでした。

 

■国は、世界における地域のひとつ

中でも多かった質問は、少子高齢化問題に関するものでした。

 

少子化とは縁のない国から参加している方は、日本の少子高齢化問題の深刻さに驚きを隠せなかったようで、

「企業は働く女性のために何をしているのか」

「国の対策は?」

など多くの質問が飛び交いました。

 

その流れで、それぞれの国の状況をシェアしながらのディスカッションが始まりました。

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タンザニアやチリではむしろ家族計画が甘く子どもが増えていくことが社会問題になっている、オーストラリアでは移民受け入れにより生産人口を増やしている、など様々な事例がシェアされました。

びっくりしたのはアラブ首長国連邦の方の発言で、少子化対策として、子どもが生まれると土地がもらえる(!)というもの。
石油がもたらす冨の大きさを感じます…。

その後も議論は白熱し、移民問題やワークライフバランス・家族の問題など、話題は広範囲に及びました。国によってまったく異なる状況でありながら、共に同じテーマを論じるのはとても刺激的で、発見があふれる時間となりました。

とりわけ、U26世代らしく、働き方や家族の在り方に関する議論は盛り上がりました。

日本の場合は近年女性の社会進出が進み、共働きの核家族が増えています。それに伴い、女性の雇用の問題・子どもの孤食の問題などが深刻化しているわけですが、ディスカッションの中で出た「家族と過ごす時間の価値を見直す」という意見は

日本にも今すごく求められていることだと思いました。

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最後に、ファシリテーターの方がおっしゃった印象的なひとことを紹介します。

 

「 日本の社会課題は、他の国の未来の姿かもしれません。

国を、別々のものではなく、世界における“地域”のひとつと考えると、

ものごとの見え方が変わってきます 」。

 

国境のボーダーレス化が進む、現代のグローバル社会。
「世界の問題と、日本の問題」と分けて考えるよりも、「世界の中の、日本の問題」
と考えるべきなのかもしれません。

 

「住まい」はすべての人に関連するものであり、そのあり方は時代や地域によって大きく異なります。今後のU26の活動では、“都市の社会課題”をよりマクロな目線でとらえ、

歴史や他国の事例に学ぶ姿勢がより必要になってくるのではないかと思わされました。

 

「世界のU26世代といっしょに何かしてみたい」という構想は以前からありましたが、今回機会をいただいたことで、大切な一歩を踏み出すことができました。

そして、世界のU26世代の知識と好奇心の強さに触れ、日本のU26世代も負けてられないなー!!と気持ちを新たにしています。

次にこうした機会をいただくチャンスに備え、さらにアンテナを張り、知識(と、英語力)を磨いていきたいと思います!