U26メンバーが「パークシティ溝の口」の居住者と共にコミュニティカフェのアイデアを考えました


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今年度U26の活動の舞台となるパークシティ溝の口付近の川崎市生活文化会館「てくのかわさき」にて、合同ワークショップが開催されました。

これまでU26メンバーは、パークシティ溝の口におけるコミュニティカフェの提案に向けて、「U-School」で様々なゲストからコミュニティの作り方やカフェの運営方法について学び、イベント等を通じて居住者の方々へのヒアリングを重ねてきました。

今回、これまで積み重ねてきた知識やヒアリング内容を活かしながら、居住者の方々を交えて行われた合同ワークショップの様子をお伝えします!

なぜコミュニティカフェを作ろうとしているのか

今回の合同ワークショップから初めて参加する居住者の方もいらっしゃったため、「パークシティ溝の口 カフェつく会議」の山本美賢さんからコミュニティカフェづくりを目指すプロジェクトの経緯と趣旨を説明。

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パークシティ溝の口では、コミュニティカフェをきっかけに、居住者同士の横のつながりを促進することで、様々な変化を期待しています。

例えばマンションの暮らしをより快適で安心なものにすることはもちろん、一人暮らしのお年寄りの居住者の方も増えている中、コミュニティ活動を促進することで防災・防犯につなげたり、横のつながりが十分に生まれていない子育て世代をつなぐ役割を果たしていくことが、コミュニティカフェには期待されています。

カフェの利用者は、これまで開催してきた炊き出しフェスやパークシティ溝の口の秋祭りに参加している方だけでなく、イベントへの参加が叶わない方々にも、気軽に利用してもらえることを目指しています。

グループに分かれてディスカッション

コミュニティカフェに関する共有が終了した後は、テーブルごとに居住者の方、U26メンバーが座り、コミュニティカフェでどんな取組を行うかをディスカッション。どのグループも議論が盛り上がっていました。

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グループワークには、オブザーバーとして参加しているクルミドコーヒー店主の影山 知明さんも参加。居住者やU26メンバーに混じってディスカッション。

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それぞれの立場から大切にしたいことを共有し、様々な意見が交わされました。あるグループの手元の紙には大切にしていきたいことが「オープン」「フラット」「バリアフリー」などのキーワードでまとめられていました。

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中には、建築・設計をご専門とする居住者の方が参加しているグループもあり、話をしながらなんと設計図が出来上がっていました!住民同士がコミュニケーションをすることによって多くのアイデアが生まれる可能性があることが感じられました。

各グループで話されたアイデアを共有

グループでのディスカッションが終了した後は、グループごとにアイデアを共有。

多くのグループがカフェの対象と考えていたのは、お年寄りや災害時に支援を求めることになる人たち。加えて、新しく引っ越してきた人たちの居場所になれば、といった意見が発表されました。

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コミュニティカフェで行われることに関しては、各グループから様々なアイデアが共有されました。

自宅のリフォーム情報や居住者の得意なことを共有する場としての機能や、ちょっとした相談や情報交換する機能を持つことができたら、といったアイデアも。

美味しいコーヒーや日本茶を提供し、たまにはアルコールを出してもいいのでは、といったアイデアも生まれされ、カフェで提供するだけでなく宅配を行ってもいいのでは、というグループもいました。

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コミュニティカフェを、気軽に世代を越えて居住者をつなげていくために趣味や嗜好といった住民間の共通事を発見できる場所にするためのアイデアもシェアされました。

引っ越してきた人たちを対象としたウェルカムパーティを開催したり、生花など「パークシティ溝の口」にあるサークルなど居住者の趣味を発表したり、イベントができる機能がほしい。

大きなテレビを置いておくことで、スポーツ観戦したり、子どもたちがアニメを見に来るようになるのでは、といったアイデアも登場していました。

どのグループも共通していたのは、運営は住民有志のボランティアで行い、スモールスタートで始めること。色々なアイデアが登場しつつも、参加者の方々の間でのイメージは共通しているように感じられました。

カフェを運営するために必要な考えとは

各グループからの発表が終わった後に、影山さんから共有されたアイデアに対してフィードバックが行われました。

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影山さん「私も、クルミドコーヒーというカフェを経営しています。2階から上はシェアハウスになっていまして、大家として運営しています。最初、カフェを作ることを考えた際には、テナントに入ってもらうことも考えました。色々と考えた結果、自分でやることにしたんです。

それはなぜか。委託してしまうと、委託先はお金とコミュニティのどちらをとるかを選ばなければならなくなったときに、お金を選ぶことを止められない。スキームの話はこれからかもしれませんが、みなさんが自分たちでカフェをやるのは大事なことだと思います」

影山さんは自分たちで運営することの大切さに言及しながら、仕事の質を求めることの大切さにも言及。

影山さん「カフェは仕事の質も大事です。空間、メニュー、接客にしても、最低限の基準を越えることで、初めて価値が生まれる。カフェの運営で一番大事なことは、お客さんをお迎えすること。迎え方ひとつでお客さんの印象は変わります。カフェとして運営するのであれば、仕事の質を求めることも必要になるでしょう」

影山さんが最後に語られたのが、課題解決のためにカフェをやることに対して、注意が必要だということ。

影山さん「カフェの効能を挙げるとすれば、関わる人たちの間で良好な関係が築けること。良い関係があれば、防災など良い方向へと向かいます。課題解決のためにカフェをやると、お客さんと良い関係を築くことが解決のための手段になってしまう。そうなってしまうと、カフェはエネルギーのある場にはならないかもしれません」

各グループからのアイデアと、影山さんからのフィードバックを持ち帰って、次はU26メンバーでアイデアをブラッシュアップします。いよいよ、提案に向けて具体的にアイデアを整理していくフェーズに入りました。

最終的にどのような提案になっていくか、今後の活動の様子もお伝えしていくので、お楽しみに!